〜米粉でふくらまない。そこから始まったシュークリームづくり〜
「かみのやまのおいしいお菓子を作りたい」
そんな想いから、かみのやまシューの開発が始まりました。
しかし、私たちのシューづくりは、最初からうまくいったわけではありません。
■ 米粉を使いたい。でも、シュー生地がふくらまない
試作の出発点は、“米どころ山形らしさ”を出すために、米粉を生地に取り入れること。
けれど、ここに大きな壁がありました。
米粉を加えると、一般的な小麦粉のシュー生地のように、うまくふくらまないのです。
焼き上がった生地はぺたんこ、理想のふんわり感も出ません。
「なぜこんなに膨らまないんだろう?」
「この配合では重すぎる?」「焼き温度を変えてみようか?」
試作しては焼き直し、また試作しては焼き直し。
毎日のようにオーブンに向かって、焼き色や膨らみ具合を確かめました。
数えきれないほどの失敗を経て、ようやく「これなら」という生地が完成したのです。
■ 冷凍でもなめらかに。カスタードクリームにも工夫を
次に悩んだのが、クリームです。
かみのやまシューは冷凍でのお届けも想定していたため、
「冷凍→解凍してもおいしい」カスタードクリームを目指す必要がありました。
しかし、冷凍するとどうしても口あたりが変わってしまいます。
水分が分離してしまったり、もったりした重い食感になったり……。
そこでも試行錯誤が始まります。
炊き方、卵や乳製品との割合。
何度も試して、冷凍してもなめらかでコクのある、
“あと口の良い”カスタードクリームにたどり着きました。
■ こうして生まれた、かみのやまの“新しい定番”
こうして完成した「かみのやまシュー」。
素材にも、工程にも、とことんこだわったこのシュークリームは、
ありがたいことに今では「かみのやまのおいしいお菓子」として、
たくさんのお客様にご紹介いただいています。
一口で頬がゆるむような、優しくてどこか懐かしい味。
私たちが大切にしている「地元らしさ」と「本物のおいしさ」を、
これからもお届けしていきます。